マレーシア:無電化島の村人にソーラーランタンを寄贈

2015.01.30 News

パナソニック マレーシアが、海外事業場として初めて、ソーラーランタン10万台プロジェクトに参加しました。寄贈先は、テメンゴール湖に浮かぶ無電化島に暮らす先住民族の人々。取り組みの輪が広がっています。

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湖に浮かぶ、先住民族の暮らす村

電化率がほぼ100%と言われるマレーシアですが、まだ電気へのアクセスのない地域が一部残っています。首都クアラルンプールから北へ車で5時間、船に揺られて1時間の僻地にある、テメンゴール湖の上に浮かぶ島々もその一つ。ここには先住民族(オランアスリ)の人々が住み、独自の文化を守りながら、漁業を中心とした自給自足に近い生活をしています。

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村の様子。簡素なつくりの家に住んでいます。

今回の寄贈は、パナソニック マレーシアの従業員のひとりが、現地のボランティア団体International Christian Commission Malaysia(ICCM)による先住民族の支援活動に参加していたことがきっかけで実現しました。

食べていくことで精いっぱいの村人たち

島には複数の部族が住み、話す言葉も違います。人々は漁業や狩猟で生計をたてていますが、基本的にほとんど現金収入はなく、食べていくことで精一杯の生活を送っています。

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島には学校がないため、子どもたちは学校に通っておらず、文字の読み書きもできません。

村には支援団体から寄贈された発電機がありますが、それを動かすための燃料を買い続ける経済力がなく、使われていないとのこと。そのため夜は真っ暗になってしまい、明かりはケロシンランプに頼ってきたそうです。

ソーラーランタンが設置されてからは、夜間も料理や勉強をすることができるようになり、また、緊急事態にも対応できるようになりました。

2回にわたり、合計23台のソーラーランタンを寄贈

2014年3月中旬、パナソニック マレーシアのトップを含む数名のメンバーが現地を訪れ、2つの村に合計15台のソーラーランタンを寄贈しました。

どの村でも、村に到着すると、多くの村人が集まっていました。使い方を説明した後、集会場にソーラーランタンを設置。ICCMの職員が行った、子どもたちにお絵かきを教えるワークショップなどを通じて交流を深めました。

その後、7月にはまた別の4つの村に、合計8台のソーラーランタンを寄贈しました。

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パナソニック マレーシアの従業員が、使い方を説明。

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外でのソーラーランタン取り付けの様子。

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喜ぶ村人と一緒に。青のTシャツを着ているのが寄贈をおこなったスタッフです。

海外事業場にも広がりを見せるプロジェクトの輪

このように、海外事業場が主体となった初の寄贈活動は、事業場のトップの方たちが積極的に取り組んだことで、多くの人々に喜ばれて成功を収めました。今回の寄贈により、寄贈対象国は10カ国となりました。今後も他の海外事業場と力をあわせて、共感の輪を広げていけたらと考えています。