5度目のミャンマー寄贈。累積台数は11000台を突破

2016.12.27 Field Report

ミャンマーへの寄贈は今年度で5回目を迎え、累積台数は11000台超となりました。ソーラーランタンは、寄贈先団体の創意工夫のもと活用され、無電化地域で暮らす人々の生活にさまざまな変化をもたらしています。

ミャンマー担当の浅野です。

2016年11月、ミャンマーで活動する9団体に2400台のソーラーランタンを寄贈するため、旧首都のヤンゴンを訪れました。寄贈式の会場となったのは、パナソニック アジアパシフィックのヤンゴン支店内にあるショールーム。式典には、来賓、メディアを含め約40名の方々にご参加いただきました。

寄贈先団体のNPO/NGO団体の方から教育や保険医療等の現場でソーラーランタンを活用いただいている話を聞き、この活動の意義を改めて認識いたしました。

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会場となったヤンゴン支店内のショールーム

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発送準備を待つソーラーランタン

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有効に活用いただけますようにという思いとともに、各団体の代表者に目録をお渡ししました。

また昨年度の寄贈先団体からは、ソーラーランタンの活用の様子が届きましたので、その一部をご紹介したいと思います。

営業時間を伸ばして収入アップを目指す

山間部にある無電化村で教育・福祉に関する支援を行っているのが、NPO団体れんげ国際ボランティア会(ARTIC)です。配布先の村の一つNhanwingayatで暮らすKo Da TuさんとMa Kin Winさん一家は、稲作と、小さな食料雑貨店で生計をたてていますが、お店の経営は苦しく、借金を抱えているそうです。「ソーラーランタンを使えば、夜8時までお店を開けられます。これで少しでも売り上げを伸ばしたいです」と話してくれました。

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Ko Da Tuさんの食料雑貨店

暗くなっても好きなだけ勉強ができるように

メイクスウェ・ミャンマーは、健康、教育、開発分野の支援や災害緊急支援をおこなっている団体です。パナソニックが寄贈したソーラーランタンは学校に配布され、生徒の学習支援に活用されています。

ソーラーランタンを活用している学校の1つ、Kamarchaung Post Primary Schoolは、船でしか行けない無電化の島にある中学校です。生徒たちは夜、自宅で学習する際、ろうそくや灯油ランプを使っていましたが、燃料代の節約のため勉強できる時間は限られていました。今は担任の先生から借りたソーラーランタンのおかげで、暗くなった後も費用を気にせずに何時間でも勉強ができるようになったそうです。

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子どもたちは、思う存分勉強ができるようになり喜んでいます。

ミャンマーの無電化率は依然68%。新たなビルやホテルの建設が進み、急速に発展しているヤンゴン市内の様子を見ると信じられないのですが、国民の半数以上がいまだ電気のない生活を送っています。

パナソニックは、とくに農村地域で活動するNPO/NGOと協力しながら、今後も明かりを必要とする人々にソーラーランタンを届けていきます。

※ 国際エネルギー機関(IEA)のWorld Energy Outlook 2015より