2018.07.12News
【開催報告】毎日メディアカフェCSRセミナー「みんなで AKARI アクション」
2018.01.05 News
パナソニックは、国際移住機関(IOM)を通じてシエラレオネ、ルワンダ、モーリタニアへ、Village Improvement Projectを通じてリベリアへソーラーランタンを寄贈しました。電気へのアクセスがない地域で暮らす人々の生活向上にソーラーランタンがどのように活用されているのか、利用者の声とともにご紹介します。
世界最貧国のひとつであるシエラレオネの電化率はわずか13.1%。こうした厳しい状況を少しでも改善していくために、IOMシエラレオネ事務所の赤尾邦和さんと相談し、2地域への配布を決めました。
1つ目は、首都フリータウンの避難キャンプです。首都のため比較的電化は進んでいますが、もともと平地が少なく勾配が多い地形で、急激に人口が増えたことにより、現在多くの人々が急な斜面や川沿いで暮らしています。この地域一帯は世界でも有数の降雨地のため、近年多くの土砂災害や洪水被害に見舞われ、家を失った住民の多くは電気のない避難キャンプでの生活を余儀なくされています。
そこで今回は、Mile6と呼ばれる地域にある避難キャンプにソーラーランタンを配布。寄贈式には多くの住民が集まり、女性や子どもたちは喜びの気持ちを歓迎のダンスで表してくれました。
もう1ヵ所の配布先は、郊外の保健所です。シエラレオネの妊産婦死亡率は世界ワースト1位(10万人に対して1360人)で、2位の中央アフリカの1.5倍以上(10万人に対して882人)にもなります。大きな原因のひとつは、安全なお産をおこなえる環境整備が不十分であること。地方の多くの施設では深夜のお産に必要な照明がありません。配布されたソーラーランタンは、深夜の出産や緊急外来、村々への巡回診療時に活用されます。
赤尾さんは「明かりが必要という声を度々聞いていたので、今回このような形でパナソニックのソーラーランタンを寄贈できたことを、大変嬉しく感じています」とコメントを寄せてくださいました。
ルワンダの配布先は、山間部で洪水や土砂崩れなどの災害被害を受けやすく、電気へのアクセスが限られた地域です。ソーラーランタンは、昨年の災害の影響で今も電気が通っていない複数のヘルスセンターで活用されるほか、停電が起こった際に学校の教室や寮などの予備の照明として使われます。
モーリタリアでは、無電化村の貧困世帯にソーラーランタンを配布しました。こうした家庭は現金収入がほとんどないため、懐中電灯の電池はもちろんのこと、ろうそくをすら買えないこともあります。明かりがあることで、子どもたちは夜勉強ができるようになり、女性たちは夜間も安全に過ごすことができます。
リベリアは最貧国の1つであり、電化率も9.1%と4ヵ国中最低です。寄贈先団体Village Improvement Projectはソーラーランタンやソーラークッカーを農村部の人たちに提供し、使い方を説明することで、人々の生活向上を支援しています。
寄贈したソーラーランタンは農村部の家庭に配布され、現地からは「夜遅くまで仕事ができるようになった」「安全で明るいソーラーランタンを使えるようになり嬉しい。安心して宿題ができます」といった声が届いています。また、学校の先生は夜の授業準備や採点を行う際に、村の看護師や助産師は夜の診察でソーラーランタンを活用しています。他にもエボラ出血熱で親を亡くした孤児たちのサポートセンターにも配布されています。
アフリカでは、今回の寄贈先の4ヵ国のように、電気へのアクセスがなく、厳しい生活を送る人々が多くいます。今後も国連機関やNGOの方々と協力しながら、現地に必要な支援を続けていきたいと思います。