【Voice】フィリピン・ミンダナオ島の山村での活用〜Synergeia Foundation〜

2015.08.03 Voices

フィリピンで子どもの教育支援に取り組んでいるSynergeia Foundationから報告が届きました。ミンダナオ島西部の山奥にある無電化地域のラーニングセンターに取り付けられたソーラーランタンは、子どもたちの未来をも明るく照らしています。

パナソニックの皆様、こんにちは。Synergeia FoundationのFlorendo L. Guevaraです。私たちは、政府、自治体、学校、保護者等と協力しながら、フィリピンでより多くの子どもたちが初等教育を受けられるように支援を行っています。活動の対象となる子どもたちの数は現在、150万人以上にのぼります。

今回、ソーラーランタンを寄贈したのは、ミンダナオ島西部にあるムスリムの自治区域(イスラム教徒ミンダナオ自治地域/ARMM)のバリンドン町とピアガポ町です。この2つの町は、電気がないうえ、教育面での遅れが大きく、小学校の修了率(小学校6年間を修了し卒業する生徒の割合)が低いのが現状です。私たちは、それぞれの町と連携しながら、子どもたちを取り巻く教育環境の改善に取り組んでいます。

原始的な明かりに頼る不便な生活

2つの町のラーニングセンターでは、それまではケロシンランプやろうそく、「sulo(スロ)」という竹を使った昔ながらの明かりで、夜の授業を行っていました。火事の危険を考え、充電式のランプも使われていましたが、充電するために15km離れた村まで行かなければならず、しかも行っても停電していることも多いのでとても不便でした。太陽光で充電できるソーラーランタンは、町の人にとって、まさに理想の明かり! 今回の寄贈のことを、とても楽しみにしていました。

町長と共に、ソーラーランタンを設置

私たちはまず、バリンドン町にソーラーランタンを届けるために、ライサラム・マンゴンダト町長と一緒に、3kmの山道を歩いて2つのバランガイ(村)、ダドとブアランを訪れました。町長は、以前は教育関係の仕事をしていたこともあり、町として教育水準の向上に熱心に取り組まれています。

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町長と一緒にソーラーランタンを届ける道中の様子

子どもたちも喜んだ点灯の瞬間

「わあ、魔法みたい!」
今回の寄贈の主旨と使い方について町長が自ら説明した後、ラーニングセンターの天井にソーラーランタンが設置されました。初めてみるソーラーランタンの明かりに、子どもたちは大喜びです。町長も「子どもたちの喜ぶ様子を見ることができて、本当にうれしい。パナソニックとSynergeiaのサポートに心から感謝しています」と笑顔で話していました。

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町長から手渡されたソーラーランタンが設置される様子を、住民たちも興味津々で見守ります。

子どもたちの未来をも照らす明かりを届けてくださったパナソニックに感謝すると同時に、創業100周年に向けた「ソーラーランタン10万台プロジェクト」に参加させていただくことができとてもうれしく思っています。私たちが活動しているフィリピンの山村にはソーラーランタンを必要としている人たちがまだたくさんいます。今後も、明かりを届ける支援活動を一緒に広げていけたらと思います。

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もうひとつのピアガポ町にあるラーニングセンターにもソーラーランタンが届けられました。