【Voice】マラリア対策、世界遺産の保護でソーラーランタンを活用

2016.05.23 Voices

Pilipinas Shell Foundationは、30年以上にわたって保健医療や環境保護などの幅広い分野で活動し、フィリピン社会の発展に寄与してきた団体です。2015年2月に寄贈したソーラーランタンは、マラリア対策やパークレンジャーによる世界遺産の保護活動で、大切な役割を果たしているそうです。

マラリア感染による死を減らすために

こんにちは。プロジェクト・オフィサーのAntero Rebuenoです。 パナソニックの皆様から寄贈いただいたソーラーランタンは、マラリア発生率の高い地域や山奥の村で働くヘルスワーカーが使用しています。マラリアは速やかな治療が何よりも大切です。これまでは、電気がないことが治療の遅れにつながることもありました。

訓練を受けたヘルスワーカーは、患者の家に赴いて迅速診断検査を行い、適切な治療を施します。夜は真っ暗な中を歩いて行かなければならず、ソーラーランタンは道中の大切な明かりとなっています。また、手元が明るくなったおかげで、検査や治療がやりやすくなりました。ソーラーランタンは、マラリアと戦う私たちの心強いパートナーとなっています。

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ヘルスワーカーのPing Tombosotさんは「患者の家を行き来する際の明かりとして重宝しています。ありがとうございます」と喜んでいました。

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子どもの検査をするヘルスワーカーのNoel Angguhuanさん。保護者がソーラーランタンで手元を照らしています。

世界遺産のパークレンジャーが活用

ソーラーランタンは、1993年にフィリピン初のユネスコ世界遺産の一つとして登録されたトゥバタハ岩礁海中公園の保護活動でも使われています。フィリピン諸島の南西に位置し、東南アジア最大ともいわれるサンゴ礁がある海中公園は、ウミガメやカツオドリなどの海洋生物や鳥類の宝庫です。

国内有数の豊かな自然を守るため、この公園ではパークレンジャーが活動しています。最も重要な任務は、ボートで夜明けごろから実施する、密漁のパトロールです。

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パークレンジャーの中には、ボランティアとして参加している人も多くいます。

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パトロール中のパークレンジャー。真っ暗な海ではソーラーランタンが役立っています。

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ソーラーランタンは、海中公園の砂州にあるコテージで充電されています。

私たちは今後も、寄贈いただいたソーラーランタンを使用しながら、よりよい社会づくりのために力を尽くしていく所存です。これからもどうぞよろしくお願いします。