ミャンマー:無電化村の子どもたちの教育を支える大切な明かり

2017.06.05 Voices

ミャンマー各地で健康、教育、開発分野の支援や災害緊急支援をおこなっているメイクスウェ・ミャンマーからレポートが届きました。ソーラーランタンは、高校や中学校の生徒、先生の強い味方になっています。

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無電化村の高校生が、好きなだけ勉強できるように

こんにちは。メイクスウェ・ミャンマーのNaw Bway Khuです。

2016年1月に寄贈いただいたソーラーランタンは、特に明かりのニーズが高い無電化村の学校3校に配布されました。

1つ目の配布先は、エーヤワディ地方域の無電化村にある、OhnChaung Attach高校です。この高校には5つの村から生徒たちが通っています。

テスト前になると、夜、生徒たちが自習できるよう、学校が開放されます。ソーラーランタンを使う前は、学校が保護者からお金を集めて、夜6時から10時まで発電機を動かして明かりをつけ、それ以外の時間はろうそくを使っていました。今、子どもたちはソーラーランタンを使って好きなだけ勉強できるようになり、保護者も「電気代を払う必要がなくなって助かる」と喜んでいます。

少数民族が暮らす、電気のない島の中学生が活用

2つ目の配布先は、タニンダーリ地方域にあるモーケン島のKamarchaung 中学校です。島は、一番近い町からボートで8時間のところにあります。電気がないこの島には、カレン族の人々が多く暮らしています。島民は漁でしか現金収入を得ることができず、貧しい生活を送っています。

この島で使えるのはろうそくと灯油ランプの明かりだけ。燃料代節約のため、子どもたちが夜に勉強できるのは3時間と限られていました。ソーラーランタンなら燃料代がかからないので、子どもたちは、時間を気にせず明かりをつけて、勉強ができるようになりました。

NawHnin Yu Monちゃんは、「私には5人の兄弟姉妹がいて、両親は庭師として働いています。村には電気がなく、今までろうそくを使っていました。でも字がはっきり見えないこともあり、勉強に集中するのが大変でした。今はソーラーランタンを自分たちで充電して使えるので本当に嬉しいです。この時期、学年末試験にむけて勉強をたくさんしなければならないので、ソーラーランタンが大活躍しています。パナソニックのみなさん、ありがとうございました」と話してくれました。

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Kamarchaung 中学校にて。ボードには "THANK YOU PANASONIC"と書かれています。

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ソーラーランタンは読み書きに十分な明るさです。

子どもたちの勉強を支える大切な明かり

ラカイン州にある全寮制の学校Yodayote Borderにもソーラーランタンを届けました。この学校は、少数民族ムロ族の子どもたちを受け入れています。7つの村から12人の子どもたちが集まり、生活、勉強を共にしています。明かりを使って、思う存分勉強できることは、貧しい生活を送りながらも、高い学習意欲を持つ子どもたちへの大きな贈り物になりました。

今回3つの学校に配布したソーラーランタンは、無電化地域の子どもたちの勉強を支える大切な存在となっています。今後も大切に使い続けていきたいと思います。本当にありがとうございました。