100 THOUSAND SOLAR LANTERNS PROJECT

世界では約6人に1人、約11億人(2018年1月現在)が電気のないくらしを送っています。
パナソニックは無電化地域にあかりを届けることで、
教育、医療、経済、安全などの課題の解決に貢献することを目指して、
2013年から2018年にかけて10万台以上のソーラーランタンを寄贈してきました。

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10万台の寄贈達成、そしてその先へ

世界では約6人に1人、約11億人(2018年1月現在)が電気のないくらしを送っています。
パナソニックは無電化地域にあかりを届けることで、
教育、医療、経済、安全などの課題の解決に貢献することを目指して、
2013年から2018年にかけて10万台以上のソーラーランタンを寄贈してきました。

パナソニックの企業市民活動(社会貢献活動)は、
「事業を通じて社会の発展に貢献する」という創業当初より掲げる経営理念に基づき、
誰もが歓びを分かち合い活き活きとくらすことのできる共生社会の実現に向け、
人材育成・機会創出・相互理解の3つの領域で貧困の解消に取り組んでいます。

「ソーラーランタン10万台プロジェクト」は機会創出を通じて貧困解消に取り組む活動の一つです。

パナソニックグループCSR・企業市民活動重点テーマ「共生社会の実現に向けた貧困の解消」

NPO/NGOや国際機関と協力して届けられた再生可能エネルギーによるあかりは、
教育や保健・医療、女性の自立支援といった分野における社会の課題解決に寄与し、
国際社会の共通目標である国連 「持続可能な開発目標(SDGs)」に沿う変化を生み出しています。

パナソニックはこれからも、製品や技術、モノづくりで培ったノウハウやリソースを生かし、
ステークホルダーの皆様と協働しながら、貧困解消につながる活動に取り組んで参ります。

持続可能な開発目標(SDGs)達成に向けた取り組み

  • 環境
  • 健康 教育 女性
  • 貧困

これまでに寄贈されたソーラーランタン​

2013年のミャンマーからスタートし、これまでにアジアやアフリカ諸国など
30カ国に、10万台を超えるソーラーランタンを寄贈してきました。
(地図上の番号をクリックすると各国の寄贈台数・団体数が表示されます)

寄贈された国々

アフリカ

  • 1

    ウガンダ

  • 2

    エチオピア

  • 3

    カメルーン

  • 4

    ギニア

  • 5

    ケニア

  • 6

    コンゴ民主共和国

  • 7

    シエラレオネ

  • 8

    スワジランド

  • 9

    タンザニア

  • 10

    ナイジェリア

  • 11

    ニジェール

  • 12

    ブルンジ

  • 13

    モーリタリア

  • 14

    リベリア

  • 15

    ルワンダ

  • 16

    レソト

  • 17

    南アフリカ

アジア

  • 18

    インド

  • 19

    インドネシア

  • 20

    カンボジア

  • 21

    タイ

  • 22

    ネパール

  • 23

    バングラデシュ

  • 24

    フィリピン

  • 25

    ベトナム

  • 25

    マレーシア

  • 25

    ミャンマー

  • 25

    ラオス

北中米

  • 29

    ガイアナ

  • 30

    ハイチ

Panasonic 100 thousand Solar Lanterns Project (2013-2018)

明かりがもたらした変化

~インパクトストーリー~

NPO/NGOや国際機関などを通じて届けた10万台のソーラーランタン。
その一つひとつのあかりの下では、無電化地域の課題解決につながるさまざまなストーリーが生まれています。
寄贈先団体の協力を得て、ソーラーランタンがもたらした社会的インパクト(影響)を追跡しました。
その一部をご紹介します。

灯油ランプの害をなくす、安全でクリーンな“あかり”

BEFORE
無電化地域で主な光源として使われている灯油ランプから立ち上る黒い煙。この煙により呼吸器が受けるダメージは深刻です。また、薄暗い灯油ランプは目にも大きな負担がかかります。灯油が電気に替われば、身体への悪影響を軽減でき、火事の心配もなくなります。
AFTER

灯油ランプ
の使用率

37.7%
  • 【寄贈先】ARTIC
  • 【地域】ミャンマー
  • 【期間】2016年2月〜8月
  • 【調査方法】家庭へのアンケート調査

「無電化地域でくらす人々は、灯油ランプが放つ黒い煙による健康被害に悩まされています。パナソニックの太陽電池はその解決の手段となります。是非力を貸してください。」(ウガンダ共和国副大統領府大臣)
アフリカのウガンダ政府の大臣から届いた1通の手紙が、パナソニックにおけるソーラーランタンの歴史の始まりでした。夜を明るく照らす安全な光は、世界各地で人々の健康被害を減らすだけでなく、家族団らんの時間をつくり、コミュニティの活性化にも貢献しています。

新しい命を、明るい光の下で迎える

BEFORE
暗闇での出産。薄暗い中での治療。手術中の突然の停電。
あかりがあれば、赤ちゃんもお母さんも、より安全にケアを受けることができます。
AFTER

明るい光の下で
誕生した子ども

2,434人
  • 【寄贈先】セーブ·ザ·チルドレン·ジャパン
  • 【地域】ミャンマー
  • 【期間】2015年~2017年
  • 【調査方法】保健当局数値より推計

「私が管轄する2つの村には電気がなく、これまで夜間の診療には多くの困難が伴っていました。ソーラーランタンは日々の活動で役立っているほか、災害が多い地域なので、非常時にも活躍します。」
(助産師のDaw San San Myint さん)
ソーラーランタンのあかりは、無電化地域の出産現場で、母子に安全と安心を提供しています。有害な灯油ランプから燃料費のかからないソーラーランタンになったことで、喘息が楽になった、節約できたお金で野菜を買って栄養十分な食事がとれるようになった、といった声も届いています。

手元を照らす“あかり”が未来を照らす

BEFORE
勉強したい。でも、できない。あかりがないと、そんな当たり前のことすら十分にできません。あかりがあれば、読書や勉強などの機会も増え、子どもたちの未来の可能性も広がります。
AFTER

進級テストの
合格率

57%-100%
  • 【寄贈先】Saetanar
  • 【地域】ミャンマー
  • 【期間】2015年~2017年
  • 【調査方法】学校集計

「朝と夜、友だちと一緒に勉強をがんばり、テストでいい点を取ることができました。ソーラーランタンはとても明るく勉強に役立っています。将来の夢はお医者さんになることです。」
(Aye Nyein Sanさん)
テスト前の早朝クラス。薄暗い教室での授業。夕方の補習。夜家に帰ってからの勉強。明るい学習環境は、子どもたちのやる気を高めます。フィリピンのある小学校では、就学率が12%アップしました。クラスで1番になった、と笑顔で教えてくれたミャンマーの女の子。バングラデシュの高校生は最難関の大学に合格しました。カンボジアでは、日中に農作業を終えた大人たちの識字教室でも活用されています。

“あかり”が女性のくらしと自立を支える

BEFORE
細かな作業が必要な手仕事は、薄暗い灯油ランプの下では目への負担が大きく、効率も落ちます。
日中は家事を済ませる必要から、十分に仕事の時間を確保することができませんでした。仕事の機会が増えれば、収入向上にもつながります。
AFTER

年間の収入

約40%
  • 【寄贈先】CALICO
  • 【地域】インド
  • 【期間】2015年~2017年
  • 【調査方法】インタビュー調査

「農村の女性たちに手仕事布の刺しゅうを教え、伝統文化の継承と女性の自立を支える活動を行っています。ソーラーランタンのあかりが来て、これまで以上にみんな意欲的に仕事に取り組むようになり、月々の収入も1000ルピーほど増えた女性もいます。このデザインは私たちからの感謝の気持ちです。」
(Archanaさん、デザイナー)
明るい環境での作業は、効率を高め、ミスを減らし、収入向上につながります。夜にあかりがあれば、女性たちは日中の時間をより自由に使うことができます。また夜間はトイレに行く際に性暴力の被害にあうなどの危険がありますが、あかりによって、身の安全が確保でき、安心して朝を迎えることができます。

節約と収入向上により、貧困の解消に貢献

BEFORE
低所得の家庭にとって、灯油ランプにかかる燃料費は大きな負担。
もしその費用を少しでも減らすことができれば、教育などの貧困脱出につながる用途に充てることができます。
AFTER

毎月の燃料費

50%減
  • 【寄贈先】LIFE WITH DIGNITY (LWD)**
  • 【地域】カンボジア
  • 【期間】2014年~2016年 
  • 【調査方法】家庭へのアンケート調査
**日本福音ルーテル社団(JELA)が仲介して寄贈が決まりました。LWDは、JELAのカンボジアパートナーNGOです

「光熱費を削減し、そのお金を自立につながる消費に回していくことは、貧困から抜け出す第一歩です。ソーラーランタンは、人々の生活を着実によい方向に変えています。」
(ローウェル・グリテベック博士)
食費や教育費などこれまで十分にお金を使えていなかった用途に削減分の費用は充てられています。山村や島しょ部などの燃料費が高い地域では、さらにその恩恵は高まります。明るい光の下で仕事ができるようになることで、仕事時間の延長や生産性の向上にもつながり、収入もアップする二重の効果が生まれています。

ソーラーランタンがもたらした変化

Before / Afterムービー

ソーラーランタンがどのように現地の生活向上につながったのか。
利用者の声を聞きに、メンバーが実際に現地を訪ねました。

  • 詳しい活動報告は10万台プロジェクトサイトへ

【出典·引用】

*1 ミャンマーの寄贈先団体ARTICによる調査。寄贈対象先の家庭における灯油ランプの使用状況の変化について、2016年2月と8月の2回の調査結果より算出。

*2 ミャンマーの寄贈先団体セーブ・ザ・チルドレン・ジャパンにより提供。2015年~2017年の2年間の出生数より推計。データは保健当局数値を参照。

*3 ミャンマーの寄贈先団体Saetanarによる集計。年度末に行われる進級テストの9年生の合格率。2014-15年は23人中13名に対し、2016-17年度は32人全員が合格。

*4 寄贈先団体CALICOによるインタビュー調査。1人あたりの労働時間が1日あたり1時間増え、収入は多い月で1000ルピー程度、年間で3,600~6,000ルピー増加し、平均年収の約40%程度に相当。

*5 日本福音ルーテル社団による2014年11月の調査結果から、カンボジアの平均月収72米ドル。ソーラーランタンの使用前と使用後を比較した場合、毎月の燃料費の約50%に相当する灯油とバッテリーの充電に関する支出が削減された。