【Voice】カンボジア:ソーラーランタンが貧しい家庭の子どもたちの登校継続を支援

2019.05.29 Voices

2014年から2017年まで、4回に渡ってソーラーランタンを寄贈したワールド・アシスタンス・フォー・カンボジア/ジャパン・リリーフ・フォー・カンボジアから届いた報告書を紹介します。

ワールド・アシスタンス・フォー・カンボジア/ジャパン・リリーフ・フォー・カンボジアの櫻井美穂です。私たちは、自治体の支援が行き届きにくいカンボジアの農村地域に小学校・中学校・高校580校を建設し、村の子どもたちの教育を支援しています。寄贈されたソーラーランタンは、孤児院や建設した学校の教師と生徒、その家族に配布され活用されています。

<過去記事>
【Voice】教育支援の現場で活躍するソーラーランタン: WAfC/JRfC

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ソーラーランタン配布式の様子

孤児院や学校、生徒の家庭で活躍するソーラーランタン

孤児院では、部屋の夜間照明としてソーラーランタンが使用されています。朝、学校に行く前に子どもたちがソーラーパネルを外に出し、学校に行っている間に充電し、夜勉強するときなどに使用しています。

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孤児院で暮らす子どもたち

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学校に行っている間に、ソーラーランタンを充電しています

学校に寄贈されたソーラーランタンをどのように配布するかについては、各学校の校長先生に相談して決めています。ある学校では、毎日学校に通っている生徒で、親が出稼ぎ中である、家に土地がない、親が病気などで生活が苦しい状況にある生徒に配布しました。貧しい家庭の中には、親の仕事の手伝いなどで学校に来なくなってしまう生徒も多いため、毎日学校に通うのを推奨する目的でソーラーランタンが役立てられています。

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近年、カンボジアの農村部では地域格差が大きくなっており、仕事がない村では、両親がタイやベトナムへ出稼ぎにいき、子どもたちは祖父母に預けられる家庭が増えています。

浮いた電気代は、子どもの学費に充当

現金収入が少ない家庭では、電気代が大きな負担となります。そのため、夜間は照明を使わずに暮らしている家庭も多かったようです。ソーラーランタンが配布された家庭からは、「安全にあかりを使用できるようになった」「夜間ソーラーランタンを使用できるようになって、電気代の負担が減った」「ソーラーランタンひとつだけで、食事に十分なあかるさを確保できるようになった」という声が届いています。削減できた電気代は、子どもの学用品や追加授業等の費用にあてているという家庭もありました。

また、家族の携帯電話を充電する際にもランタンが利用されています。携帯電話にはライトがついているので、それを夜間照明として利用している人たちも多いようです。充電代が高くて携帯電話を持てなかった村人が、ソーラーランタンのおかげで携帯電話を持てるようになり、その結果、仕事を得ることができた、というエピソードも聞きました。

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このように、ソーラーランタンは、村人たちの生活を希望のあかりで照らし、着実にBetter Lifeへと導いています。村人たちの暮らしの変化を、引き続き見守っていきたいと思います。