【2013年度寄贈まとめ】14,000台を超えるソーラーランタンを9カ国に寄贈しました

2014.06.16 News

2013年度(2013年4月~2014年3月)は、14,114台のソーラーランタンを9カ国に寄贈しました。寄贈先の団体から届いた写真とともに、各国での活用の様子をご紹介します。なお、2012年度に寄贈したコンパクトソーラーライトの活用状況についても触れています。

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インド India

「子どもたちとともに進める地域開発」をコンセプトに活動しているPlan Indiaでは、「家に電気がない」「子どもが学校に通学し1年生から10年生に在籍(特に女の子、障がいのある子どもの世帯を優先)」「所得がインド政府の定める貧困ライン以下」の条件を満たす世帯を対象にコンパクトソーラーライトが貸し出されています。子どもたちは夜間、電気のない場所でも勉強することができるようになり、大人たちは料理や夜道を移動する際や、携帯電話の充電に活用しているようです。

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子どもたちはコンパクトソーラーライトのおかげで、夜間、電気のない場所でも勉強できるようになりました。

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夕食の準備や食事の際にもコンパクトソーラーライトが役立っています。

その他にも無医村地域での遠隔医療支援の現場や、夜、家庭で仕事をする時にコンパクトソーラーライトが活躍しています。

インドネシア Indonesia

インドネシアのスンバ島では、小水力発電や風力といった再生可能エネルギーを導入してエネルギー課題の解決と地域活性化に取り組むIBEKAを通じて、「この先10年間は送電線が敷設されないと見込まれる地域に住み、特に経済的余裕のない家庭」にソーラーランタンが寄贈されています。

それまで島の人たちは、健康に悪影響のあるケロシンランプを必要に迫られて利用していました。ソーラーランタンによって、燃料費による経済的負担が軽くなり、教育などにお金をまわすことができるようになると喜んでくださいました。各家庭では、食事作りや仕事、子どもの勉強時などにソーラーランタンが使われています。

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作業する手元を明るく照らすソーラーランタン

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夜、ソーラーランタン(Cut Out the Darknessでデザイン・寄贈されたシェード付き)の明かりで勉強する子どもたち。

カンボジア Cambodia

アンコール遺跡の保全と周辺地域の持続的発展のための人材養成支援機構(JST)では、アンコールクラウ村コミュニティセンター内のフリースクールで開催される夕方の英語授業で活用されています。

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教室の柱に2本のヒモを通し、そこにソーラーランタンを5台ずつ10台、生徒のまわりにさらに10台、計20台のソーラーランタンを並べて利用しています。

日没を過ぎると真っ暗になるため、今までは、1日の最終クラスは午後6時まででしたが、ソーラーランタンを活用するようになって、授業を7時すぎまで行うことができるようになったそうです。

その他、カンボジアでは貧困層の女性に働く場を提供するコミュニティファクトリー伝統的な織物を学んで女性の自立支援を支える活動でも活用されています。

ケニア Kenya

UNHCRケニア事務所では、2カ所の難民キャンプ(ダダーブ、カクマ)でコンパクトソーラーライトを使用していただいています。

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フィリピン Philippines

台風30号(ハイエン、ヨランダ)で大きな被害に見舞われたフィリピンでは、被災者支援として、ソーラーランタンを寄贈しました。

ミャンマー Myanmar

医療支援を行なっているジャパンハートでは、夜間や停電時の手術、看護師による夜間巡回時に、状況に応じてコンパクトソーラーライトとソーラーランタンをそれぞれ活用いただいています。

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(写真左)柔らかな光を放つコンパクトソーラーライトで夜の病棟の見回りを行う看護師。(写真右)ソーラーランタンの明るい光は停電時の手術後の傷口診療で活躍しています。

その他ミャンマーでは、寺子屋での教育学校建設を通じた農村開発と教育支援の現場でソーラーランタンが活躍しています。

2014年度の寄贈にむけて

2014年度は、従来の寄贈対象国・地域に加えて、新たに数カ国追加で寄贈することを目指し、準備をはじめています。プロジェクトの進捗や、寄贈パートナーのソーラーランタン活用の様子など、引き続き記事やFacebookページを通じてご紹介していきます。